ヘタレ攻略日記その7

父さん、あれから10年の月日が流れました。僕らはあの後石運びの毎日を送らされていたのですが、ひょんなことから逃げることができ、とある修道院に辿り着きました。
修道院の人達の言葉を心に刻み、今は故郷の町に戻ってきたところです。町はもう、あの頃の面影はどこにもない有様でした。洞窟の奥で父さんの形見と手紙を見つけました。父さんの遺志は僕が必ず成し遂げてみせるよ。必ずね。
そして馬車を買ったよ。仲間が少し増えたんだ。今までずっとヘンリーと二人だったから賑やかで楽しいよ。いまひとつ何を言ってるのかよくわからない仲間なんだけどね。
本当は先の国に進みたいんだけど、メタルスライムがどうしても僕の口説きに落ちてくれないんだ。くさった死体は今さっきやっと「…そんなに言うなら」としぶしぶOKしてくれたんだけど。みんな、意外に警戒心が強いんだよね。やっと「▽」の印が出て「きたー!」と思うと宝箱落としてただけとかね。種とかさ、もういっぱい貰ってるから。そんなにいらないから。
あまりにも良い反応にならないから、ひょっとしたら、この場所ではいくら口説いてもOKしてもらえないのかな?とか、倒した時にレベルが上がっちゃダメなんじゃないかな?とか、トドメは仲間の誰かじゃなくてボクじゃないとダメなのかな?とか、このディスク壊れてるのかな?とか、色々と考えたりもしたんだけどそうではないみたいなんだ。きっと僕はとても運のない男なんだろうね。また、花束でも持って彼女の元へ行ってみるよ。一瞥されて逃げられないようにちゃんと身だしなみも整えてね。それで、いざ「いいわよ!」って言われたら、「あ、やっぱりどうしようかな、君、色々と面倒かかりそうだし」と言って焦らすんだ。それで、ちょっと落ちこんだりする彼女の顔、心ゆくまで眺めるの。馬車にいれるのを躊躇うと、ガッカリしたり眠ったり、みんな面白いんだよ。

  • 僕とヘンリーと愉快な仲間たちリスト
    • ブラウン(ブラウニー)
    • スラリン(スライム)
    • ドラきち(ドラキー
    • マッシュ(おばけきのこ
    • スミス(くさった死体)
    • アプール(エビルアップル)